アジア杯 韓国が準々決勝敗退

アジアカップ2019は25日に準々決勝が行われ、カタール代表が韓国代表を1-0で下し、史上初の4強入りを決めた。カタールは29日の準決勝で開催国のUAEと対戦することが決まった。

共に中2日で迎える準々決勝。韓国は22日のラウンド16・バーレーン戦で延長120分を戦っており、その疲労度が懸念材料に挙がっていた。しかし先発は2人のみの変更に。バーレーン戦で決勝ゴールを挙げた元アルビレックス新潟キム・ジンス、チュ・セジョンをスタメンに含めた。一方でバーレーン戦で先制点を決めたファン・ヒチャンはベンチスタートとなった。

対するカタールはラウンド16でイラクに1-0で勝利。注目のアルモエズ・アリや、スピードのあるアクラム・アフィフなどが先発に名を連ねた。

試合は序盤から韓国優勢の展開。10分にファン・ウィジョからファン・インボムがボックスの外から狙ったが、これはブロックされた。20分にはキム・ジンスが左サイドからシュートを放つも、これもゴールには至らなかった。

一方のカタールは5バックを形成し、前線に2トップを残すシステム。ポゼッションで勝る韓国の隙を突いて高速カウンターを狙う形をとった。しかし韓国はカタールの狙いに対して守備をコンパクトに保ち、特に7ゴールを挙げて現在大会得点ランクトップに立つアルモエズ・アリに自由を与えない。結局前半はスコアレスのまま終了した。

後半に入り、先にチャンスを作ったのは韓国。48分に自陣でボールを奪取すると、前線へ素早くロングボールを送る。裏へ抜け出したファン・ウィジョが収め、中に切り込んでフィニッシュまで持ち込んだが、これはGKの好セーブに阻まれた。57分には左からクロスを送るとカタールのGKサード・アルシーブが飛び出してしまう。ファーサイドに詰めていたイ・チョンヨンがダイレクトで狙ったが、枠には飛ばなかった。

カタールはボールを奪うと人数をかけないカウンターで反撃するが、最後のフィニッシュの精度を欠き、枠内にシュートを飛ばすことができない。

韓国は76分、左寄りPA手前からFKのチャンスを得るとキッカーは左利きのキム・ジンス。直接狙ったが右ポストに嫌われた。

押される展開が続いたカタールだったが78分、左サイドから中央に展開すると、受けたアブデルアジズ・ハティムがPA手前から左足一閃。コースを突いた完璧な一撃がゴール右隅に決まり、カタールが先制に成功した。

追う展開となった韓国は直後に、イ・ヨンが右サイドからクロスを送ると、中でファン・ウィジョが合わせてゴールネットを揺らす。しかし、主審はすぐさまオフサイドの判定とする。その後VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による確認が行われたが、判定は覆らず。韓国は絶好のチャンスを逃してしまった。

韓国は必死に前線へボールを送るも、カタールも体を投げ出して阻止。結局試合はそのまま終了し、カタールが韓国に1-0で勝利。史上初のベスト4入りを決めた。59年ぶりのアジア制覇を目指していた韓国は、8強で涙をのむこととなった。

カタールは29日の準決勝で、前回王者のオーストラリアを8強で下したUAEと対戦する。