ザックUAE 死闘の末に豪完封

サッカーのアジア杯は25日、準々決勝が行われ、元日本代表監督のアルベルト・ザッケロー二氏率いる開催国のUAEが、前回大会覇者のオーストラリアを1―0で撃破。アディショナルタイムが10分を越える死闘を制し、ベスト4最後の切符を手にした。

 オーストラリアは昨季途中まで横浜でプレーしていたDFデゲネクが、GKライアンへ不用意なバックパス。UAEのFWマブフートがこれを見逃さず、ライアンをかわして無人のゴールに先制点を流し込んだ。

 後半23分に思わぬ形でリードを奪ったUAE。その後はオーストラリアのサイド攻撃に辛抱強く耐え続けた。3人の交代枠を使い切っていたアディショナルタイムには、相手選手との接触で頭部を強打して担架で運び出されたDFジュマが、チームスタッフの制止を振り切ってピッチに戻る場面もあった。

 アディショナルタイムは10分を超える死闘に。それでもUAEは1―0で逃げ切り、2大会連続のベスト4進出を決めた。準決勝では、準々決勝で韓国を破ったカタールと対戦する。

米政府閉鎖 2400便超に遅れ

米ニューヨークなど東部地域の各州の空港で25日、2400便以上の民間航空機に遅れが出た。連邦政府機関の一部閉鎖により給与未払いの航空管制官や保安検査員が次々と欠勤し、人手不足に陥ったのが原因とみられる。米メディアが伝えた。

 AP通信によると、ニューヨークや首都ワシントン周辺地域を担当するバージニア州の管制センターでは、25日に出勤予定だった管制官13人のうち6人が欠勤した。連邦航空局(FAA)は声明で「病欠がわずかに増加」したと説明した。

人工授精ノドグロ 全稚魚死ぬ

人工授精して育てた高級魚ノドグロ(標準和名アカムツ)の稚魚を放流している富山県農林水産総合技術センター水産研究所(滑川市)は、今春の稚魚の放流を中止すると発表した。放流予定だった稚魚約1万1千匹が全て死んだため。2013年に世界で初めてノドグロの人工授精に成功した同研究所は、16年から計約8万9千匹の稚魚を放流してきた。


 同研究所によると、昨秋に富山湾新潟県沖で捕獲したノドグロから採取した卵を孵化(ふか)させ、計約1万3千匹の稚魚を育てていた。しかし昨年末~今月初めに約1万1千匹が死んだ。残る2千匹は種苗生産技術の研究に使うため、今年の放流は中止にしたという。

 死んだ稚魚は、水に溶け込んだ空気が過飽和状態になった時に魚の血管内などに気泡が生じる「ガス病」になったという。同研究所は、稚魚を飼育する水槽に海水を送り込むポンプや配管に隙間ができ、空気が過剰に水に溶け込んだとみている。同研究所の田子泰彦所長は「今回の事故は大変残念。教訓にしたい」と話している。

日産など3社連合トップ会談へ

日産自動車と仏ルノー三菱自動車の3社連合が、今月末にトップ会談を予定していることがわかった。カルロス・ゴーン被告の逮捕・起訴後、摩擦が目立つ連合の関係改善に向けて意見を交わす方針だ。ゴーン被告が務めていた連合の実質的な統括会社の会長人事が議題になる可能性もある。

 ルノーからは、ゴーン被告の後任の会長に就いたジャンドミニク・スナール氏が出席する見通し。スナール氏の就任後、トップ会談は初めてとなる。

 統括会社が拠点を置くオランダで、今月31日から開かれる定例会議に合わせて行う方向だ。日産の西川(さいかわ)広人社長兼最高経営責任者(CEO)と、三菱自益子修会長兼CEOは、日本からネット会議システムでの参加になる可能性もある。

製薬4社に青酸カリ? 文書同封

複数の製薬会社に25日、白い粉の入った封筒が届けられていたことが警視庁への取材で判明した。警視庁が簡易鑑定したところ、粉は猛毒のシアン化カリウム(青酸カリ)の可能性が高いという。届いた封筒の一部は差出人が「麻原彰晃」となっていた。警視庁は毒劇物取締法違反などの容疑で捜査を始めた。

 警視庁などによると、白い粉が入った封筒は少なくとも製薬会社4社に届いた。青酸カリを入れた偽物の薬を流通させるという趣旨の文書も同封されていた。

 また、毎日新聞東京本社にも同日午前、白い粉が入った封筒が届き麹町署に届け出た。この粉も青酸カリの可能性が高いという。製薬会社への脅しとみられる同様の文書が同封されており、死刑執行されたオウム真理教幹部の氏名が列挙されていた。

 毎日新聞社社長室広報担当の話 本日届いた郵便物については警察に任意提出しました。当社としては今後も捜査に全面的に協力していきます。

ブラジルでダム決壊150人不明

泥流が襲ったのは人口3万9000人の町ブルマジーニョ(Brumadinho)とその周辺。現場では道路が泥によって分断されており、当局による詳細な被災状況の確認が困難となっている。

 空から撮影されたテレビ映像では、草木や農地が広範囲にわたり泥流にのみ込まれている様子が捉えられている。複数の住宅が損傷しており、中には倒壊して泥の上に屋根しか残されていない住宅もある。

 ダムはブラジルの資源開発大手バーレ(Vale)が所有。同社はダムの決壊を認めた上で、「従業員と住民の命を守ることが最優先だ」と述べたが、決壊の原因は明らかにしていない。

女児虐待死か 児相が一時保護

千葉県野田市の小学4年生の女児(10)が自宅で死亡し、父親の自称会社員栗原勇一郎容疑者(41)が傷害容疑で逮捕された事件で、女児が2017年、同容疑者からの「いじめ」を訴え、児童相談所で一時保護されていたことが26日、県警への取材で分かった。

 県警は、栗原容疑者が日常的に女児に暴行を繰り返した疑いもあるとみて捜査。死亡と暴行の因果関係を詳しく調べる。

 県警によると、死亡したのは栗原容疑者の長女で、市立二ツ塚小4年の心愛さん。24日夜、同容疑者自身が「娘を風呂場に連れて行ってもみ合いになり、意識や呼吸がない」などと110番し、駆け付けた救急隊員が浴室で倒れている心愛さんを見つけた。

 事件後、県警野田署が野田市に心愛さんに関する情報を問い合わせたところ、17年に県柏児童相談所で一時保護されていたことが判明した。当時通っていた別の同市立小学校でのいじめに関するアンケート調査に、心愛さんが「父親からいじめられている」と回答。学校側が市に「虐待の疑いがある」と連絡し、保護につながったという。

 心愛さんの体には多数の古いあざがあり、虐待の疑いがある児童らの情報を共有するための地元協議会のリストにも名前が掲載されていた。県警は児童相談所の職員からも事情を聴き、保護されたいきさつや、自宅に戻した経緯の確認を急ぐ。