体罰発覚も 選抜に春日部共栄

気持ちを新たに、聖地へ臨むことになる。22年ぶり3度目の出場が決まった春日部共栄(埼玉)は、直前に1980年の創部以来指揮を執る本多利治監督(61)の体罰問題が発覚。その影響で部内が揺れる中、満場一致での選出にナインは安どの表情を浮かべた。

 宇野禎弘校長(63)は昨秋の関東大会で準優勝した選手を称えつつ、「体罰自体が絶対許されない行為」と改めて今回の件を謝罪した。本多監督は11日から野球部への指導を自粛。18日からは学校の仕事も控えて自宅待機となり、指揮官不在での吉報となった。

 本多監督については今月中にも学校としての処分を決め、2月1日にある日本学生野球協会の審査室会議での判断を待つ見込みだ。宇野校長は「他の人間で指揮を執る」とセンバツまでに新たな監督を擁立する考えで、現行の指導陣やOBから人選を進めている。

 校内ではグループ校の共栄学園(東京)出身で「叱らない指導」を提唱する元女子バレーボール日本代表益子直美さん(52)を呼び、職員研修を開く計画が浮上。再発防止へ一体となって動き出している。

 体罰問題でざわつく中、エースで4番の村田賢一投手(2年)は「率直にうれしいです。最高のパフォーマンスを出せるように」と前を向いた。93年夏の甲子園で準優勝した実力校が心機一転、全国舞台で再出発を目指す。

UAEがアジア杯4強 豪州敗退

アジアカップ2019は25日に準々決勝の全日程が終了。4強進出チームが出揃った。

ラウンド16でサウジアラビアを1-0で下した日本は、準々決勝でベトナムと対戦。序盤からベトナムの勢いに押される展開が続いたものの、後半に堂安律の突破からPKを獲得。VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で得たPKを堂安自身が決めて先制に成功した。結局これが決勝点となり、日本が1-0で勝利。2大会ぶりの4強入りを決めた


その日本と対戦するのはイランに決定した。FIFAランクアジア最高位(29位)のイランは、8強で中国と激突。前半に高速カウンターから2点を奪うと、後半は堅守が光り、中国の反撃をシャットアウト。アディショナルタイムにダメ押し点も追加し、3-0の完勝を収めた。

韓国vsカタールは衝撃の結末を迎えた。優勝候補と目され、59年ぶりのアジア制覇を目指す韓国は、序盤から優勢に試合を進めるが、後半にミドルシュートで被弾。その直後にファン・ウィジョのゴールで同点に追いついたと見られたが、主審はオフサイドの判定を下す。VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でも確認が行われたが、判定は覆らず、ノーゴールとなった。試合はそのまま終了し、韓国がベスト8で姿を消すことになった。一方のカタールは史上初の4強入りを果たしている。

そのカタールと準決勝で対峙するのは、開催国のUAEに決まった。UAEはオーストラリアと準々決勝で対戦。スコアレスで迎えた後半に相手のミスから先制点を奪取。オーストラリアの反撃をゼロに抑え、2大会連続の準決勝進出を決めた。

いよいよ4強が決定したアジアカップ。準決勝は2日に分けて行われ、イランvs日本は日本時間28日の23時にキックオフされ、カタールvsUAEは日本時間29日の23時にスタートする。

D&G炎上動画 出演モデル謝罪

中国で去年11月、イタリアの高級ブランド「ドルチェ&ガッバーナ」の広告動画に対して「侮辱的だ」と批判が噴出した問題で、出演した中国人モデルが謝罪しました。

 当時、ドルチェ&ガッバーナが制作した動画では女性が箸で食べにくそうにピザをつつくなどの演出が中国を侮辱しているとの批判が高まり、ファッションショーが中止になるなど波紋が広がりました。この件で、動画に出演した中国人モデルは25日までにインターネットに「ピザを箸で食べ、大げさに笑う演出に戸惑い、恥ずかしい思いをした」と投稿し、初めて騒動を振り返りました。そのうえで、「中国のイメージや文化を代表しているのに申し訳ありません」と謝罪しました。

偽証罪 トランプ氏側近を起訴

2016年米大統領選にロシアが介入した疑惑を捜査しているモラー米特別検察官は25日、トランプ大統領の顧問や選対幹部を務めた側近ロビイストのロジャー・ストーン容疑者を連邦大陪審が24日に起訴したと発表した。議会に対する偽証などの罪。連邦捜査局(FBI)は25日早朝、南部フロリダ州の自宅で逮捕した。同日中に出廷する予定という。

 大統領選の最中に内部告発サイト「ウィキリークス」が民主党クリントン陣営の電子メールを暴露した問題について、ストーン被告は事前に計画を知っていた疑いがあるとみられている。

中国のビルで2度爆発 2人死傷

中国北東部吉林(Jilin)省長春(Changchun)にある高層ビルで25日、2度の爆発があり、1人が死亡、1人が負傷した。地元当局が明らかにした。刑事事件としての捜査が開始されたという。

 長春市がソーシャルメディア上で発表したところによると、高層ビル「万達広場(Wanda Plaza)」で午後3時13分(日本時間午後4時13分)ごろ、最初の爆発が発生。消防当局に対し、ビルの地下駐車場で車1台が爆発したとの通報があったという。

 その3分後、同ビルの30階にある事務所で2度目の爆発が起きた。当初の発表では、この2度目の爆発で1人が死亡したとされていた。負傷者がけがをした場所は不明。

 同市は、刑事事件として捜査が開始されたことも明らかにした。

 国営紙・北京青年報(Beijing Youth Daily)は、爆発音は20回以上聞こえ、ビル周辺の建物からも人々が避難したという複数の目撃証言を報じている。

 ソーシャルメディアに投稿された映像には、交通量が多い道路が煙に覆われ、人々が逃げる様子や、高層ビルの上階で爆発が起きる様子が捉えられている。ただAFPでは、映像の信ぴょう性を独自検証するには至っていない。

アジア杯 韓国が準々決勝敗退

アジアカップ2019は25日に準々決勝が行われ、カタール代表が韓国代表を1-0で下し、史上初の4強入りを決めた。カタールは29日の準決勝で開催国のUAEと対戦することが決まった。

共に中2日で迎える準々決勝。韓国は22日のラウンド16・バーレーン戦で延長120分を戦っており、その疲労度が懸念材料に挙がっていた。しかし先発は2人のみの変更に。バーレーン戦で決勝ゴールを挙げた元アルビレックス新潟キム・ジンス、チュ・セジョンをスタメンに含めた。一方でバーレーン戦で先制点を決めたファン・ヒチャンはベンチスタートとなった。

対するカタールはラウンド16でイラクに1-0で勝利。注目のアルモエズ・アリや、スピードのあるアクラム・アフィフなどが先発に名を連ねた。

試合は序盤から韓国優勢の展開。10分にファン・ウィジョからファン・インボムがボックスの外から狙ったが、これはブロックされた。20分にはキム・ジンスが左サイドからシュートを放つも、これもゴールには至らなかった。

一方のカタールは5バックを形成し、前線に2トップを残すシステム。ポゼッションで勝る韓国の隙を突いて高速カウンターを狙う形をとった。しかし韓国はカタールの狙いに対して守備をコンパクトに保ち、特に7ゴールを挙げて現在大会得点ランクトップに立つアルモエズ・アリに自由を与えない。結局前半はスコアレスのまま終了した。

後半に入り、先にチャンスを作ったのは韓国。48分に自陣でボールを奪取すると、前線へ素早くロングボールを送る。裏へ抜け出したファン・ウィジョが収め、中に切り込んでフィニッシュまで持ち込んだが、これはGKの好セーブに阻まれた。57分には左からクロスを送るとカタールのGKサード・アルシーブが飛び出してしまう。ファーサイドに詰めていたイ・チョンヨンがダイレクトで狙ったが、枠には飛ばなかった。

カタールはボールを奪うと人数をかけないカウンターで反撃するが、最後のフィニッシュの精度を欠き、枠内にシュートを飛ばすことができない。

韓国は76分、左寄りPA手前からFKのチャンスを得るとキッカーは左利きのキム・ジンス。直接狙ったが右ポストに嫌われた。

押される展開が続いたカタールだったが78分、左サイドから中央に展開すると、受けたアブデルアジズ・ハティムがPA手前から左足一閃。コースを突いた完璧な一撃がゴール右隅に決まり、カタールが先制に成功した。

追う展開となった韓国は直後に、イ・ヨンが右サイドからクロスを送ると、中でファン・ウィジョが合わせてゴールネットを揺らす。しかし、主審はすぐさまオフサイドの判定とする。その後VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による確認が行われたが、判定は覆らず。韓国は絶好のチャンスを逃してしまった。

韓国は必死に前線へボールを送るも、カタールも体を投げ出して阻止。結局試合はそのまま終了し、カタールが韓国に1-0で勝利。史上初のベスト4入りを決めた。59年ぶりのアジア制覇を目指していた韓国は、8強で涙をのむこととなった。

カタールは29日の準決勝で、前回王者のオーストラリアを8強で下したUAEと対戦する。

統計不正 厚労省の分割論再び

厚生労働省の「毎月勤労統計」調査が不適切だった問題は、政府の22の基幹統計でも不適切手続きが発覚し、霞が関全体を揺るがす事態に発展した。厚労省分割論が再浮上する可能性があり、自民党行政改革推進本部(本部長・塩崎恭久厚労相)で、中央官庁の組織の在り方について議論することになりそうだ。28日召集の通常国会は波乱含みの展開が予想される。

 「厚労省だけの問題ではない。(政策の)基盤となる統計が揺らいでいる」

 小泉進次郎厚労部会長は25日、部会終了後、56ある基幹統計のうち毎月勤労統計を含む22統計に不適切な処理が見つかった問題について記者団にこう語った。

 すでに塩崎氏に対し党行革本部で議論するよう打診しており、今後、各省庁の統計部門の在り方が問われることになる。他省庁の統計部門に積極的に関与できるよう総務省の権限を強化するか、省庁横断的に統計を扱う組織を新設するのか-など論点は少なくない。

 そんな中、真っ先に俎上(そじょう)に載せられそうなのは巨大官庁である厚労省だ。小泉氏もそのことを意識しており「解体的出直しという気持ちを持たなければならない。分割がいいのか、複数大臣制がいいのか…。このままでいいとは誰も思っていない」と語っている。

 与党議員は危機感を強めており、同部会で出席者から、衆参両院で行われた閉会中審査での厚労省側の答弁について「右往左往していた。うろたえる姿を見せると野党は勢いづく」との声が上がり、小泉氏は「締め直してほしい」と同省幹部を叱責した。

 政府側にも動揺が広がっている。麻生太郎副総理兼財務相は記者会見で「国の信頼が崩れることは避けなければならない」と懸念を示した。7統計で問題があった国土交通省では、石井啓一国交相が「深くおわび申し上げる。前例に疑問を抱かず整合性のチェックを怠っていた」と述べた。

 一方、野党は攻勢を強めている。国民民主党玉木雄一郎代表は「根本匠(たくみ)厚労相の責任が厳しく問われる。隠蔽(いんぺい)の意図があったとすれば、辞任に値する」と批判した。